知らぬ間に車にエクボができており、気分が落ち込んでしまった経験はあるでしょう。
ここでは、鈑金塗装業界に従事してしている筆者が、全く知識の無い状況でヘコミを修理可能か、また業者に依頼する場合の修理代について解説していきます。
素人が車のヘコミを綺麗に修理し直せるか
へこみが生じているということは、鉄板が変形している状態です。
「へこみの周りの高さは高い」ということを認識できないのであれば、自らの修理は避けるべきでしょう。
仮に判断できたとしても、へこみのまわりのどの部分がどの程度高いのか、高い順に低くしていけるのかなど、順に判断していかなければ鉄板の面は出ません。
水に物を落とすと中心が沈み、周りには水しぶきが発生して高く舞い上がります。
この現象が鉄板でも同様に発生していることを理解できないのであれば、業者に修理を依頼することを強く勧めます。
もちろん、スキルアップのために自ら修理を行う方もいらっしゃいますが、修理に失敗してしまえばさらに高額な費用が発生し、本来の修理金額へ上乗せされてしまうことになるでしょう。
個人の基準により許容できる範囲は変わってきますので一概には言えませんが、綺麗に直すことは出来ないと考えてください。
よって、素人が修理することはかなり難しいでしょう。
業者に車のヘコミを修理依頼する場合の料金相場

ごく小さなエクボ程度のへこみで4万円~、拳程度のヘコミで5万円~。
それ以上のへこみになれば交換する場合が大半です。
交換費用は車種によって大きな差がありますが、7万円~20万円程度。
高級車になれば部品代も上昇すると考えて良いでしょう。
1つ注意しなければならないのが、パネルのプレスラインにヘコミが生じてしまった場合はほぼ交換になります。
プレスラインとは、パネル部分の盛り上がったラインのことを指します。
2000年を過ぎた辺りから鉄板の薄さにも拍車がかかり、鈑金修理をすることが困難になってきたため、交換した方が安い場合が増えてきました。
しかし、バンパーなどの樹脂部品は手軽かつ安価に交換可能なため、へこみが生じた場合は交換してしまう方が安くつきます。
安く済ませようとインターネット等で情報を収集し、自ら鈑金修理を行う方も少なくありませんが、そのほとんどの仕上がりは綺麗ではなく、失敗しているはずです。
でなければ鈑金修理が職人技術として確立していません。
基本的にはマニュアルなど使用することはなく、修理方法は全ての事故において異なってきます。
自ら修理を行い、失敗してしまったと感じた段階で即刻修理を中止し、業者へ依頼しましょう。
早ければ早いほど、業者が行う修正作業の手間も減り、修理代が安く抑えられます。
まとめ
基本的に素人自ら自分の車のへこみ修理をすることは避けた方がいいという結論に至ります。
様々なヘコミの種類があり、様々な修理方法がある中で、鉄板修理の失敗時のリスクを考えると、初めから業者に相談することが一番いいとされます。
失敗することによる費用の膨らみは、鉄板のヘコミ修理の場合大きな金額に変わることが非常に多いからです。
もし、素人が自ら修理するのであれば「鉄板を交換しなければならない修理」の時には試みてもいいでしょう。
どのみち交換する箇所の鉄板であれば、失敗しても「交換される」わけです。
失敗しても修理依頼の費用は変わらないので、このような場合に自分で試してみてはいかがでしょう。
専用の道具もありませんので、道具を用意するだけでも費用がかさみ、その上失敗した時には目も当てられません。
それでも自ら修理をしたいのであれば、わかりやすくヘコミの裏にタオル等をあてて、ハンマーなどで少し裏から強めに叩いてあげる程度でしょう。
それでヘコミがみた感じ平面に見えるようであれば、次に簡単に傷の修理に当たってください。
ハンマーなどで叩く時は鉄板が割れる可能性もあるので、十分に気をつけてください。
簡単な車の傷修復は別記事がありますので、