基礎知識

車の車両保険の仕組みとはどこまでカバーできるの?意外と知らない使用方法

車の任意保険には様々な種類があり、勧められるがままに加入される人がもっとも多いです。

今回は、その中でも大多数が加入する「車両保険」に着目し、車両に対してどこまで保険でカバー出来る仕組みなのかについて解説していきます。

車両保険とは

任意保険の特約であり、自賠責保険とは全く異なるものです。

自賠責保険は義務ですが、任意保険は名の通り任意であるため、加入の有無は本人に任せられます。

しかし、任意保険に入らなければ事故を起こした際に自賠責保険の対象外になる判例が多いことから、任意保険は必須の保険と言われています。

車両保険の仕組みと特性

この保険は加入している車のみに適用されます。

相手の車や人、または壁などの物に対しては適用されません。

相手の車に関しては、任意保険に加入と同時に全てを補ってくれますが、人や物に関しては「対人」「対物」といった項目ごとにわかれます。

車両保険は、自らの車を自宅などで壁にぶつけてしまった場合や、追突などで相手側に過失がゼロの場合に自らの車両の修理に充てる際に使用する保険となります。

車両保険の適用範囲

基本的には故意の事故や法に反した行為を行っていない場合には全て適用されます。

法に反するとは、飲酒運転であったり無免許運転である場合などが該当します。

先ほどの相手側の過失がゼロの場合の自車の修理費はもちろん、車上荒らしや天災などにも適用されます。

車上荒らしでは、ガラスや鍵穴などが破壊され、カーナビが盗まれるなどの被害がある場合が多く見られます。

カーナビの盗難の場合、装着されているメーカー、型式がわかれば車両保険を使用することで、最新のカーナビへと交換することもできます。

天災は雹害(ひょうがい)や水没など、天変地異の被害にも対応可能です。

屋根やボンネットがへこんでしまった場合、水没してエンジンがかからなくなってしまった場合。

どちらも車両保険で全て補うことができます。

車両保険適用外となるもの

一般的に車両保険は車の市場価値によって補償額が決定されます。

20年落ちの20km走行の軽自動車であれば、市場価値がゼロのため車両保険に加入することすらできません。

しかし、新車では新車相当額が適用されます

市場価値(補償額)は、5年目までは15%ほどの市場価値が徐々に下落していき、5年目からはさらに10%ほど下落していきます。

これがゼロになった時に始めて車両保険への加入が不可となります。

しかし例外として、車の市場価値が極端に低い場合や、市場価値が不明な場合に保険料に幾分かの上乗せをすることで車両保険に加入することが出来ます。

マニアが好むような稀少な車である場合、市場でのニーズは少ないですので、基本的には車両保険に加入することは出来ません。

対して、修理に充てる部品が無いなどの理由で修理費用は高額になります。

このような場合に特例として車両保険の加入が認められています。

まとめ

任意保険の特約である車両保険ですが、様々な制約があることを解説してきました。

高級なオプション品などを使用している場合には、車両保険に入っておくことで相当額の補償が認められます。

盗難被害などに備え、車が新しい場合には必ず車両保険への加入をされた方が良いでしょう。

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